堀場製作所は2026年8月27日、燃料電池用触媒材料の研究開発に向けた「自動・自律実験システム」の開発を本格化すると発表しました。分析・計測装置とソフトウェアを連携させ、実験の自動化と、取得したデータを次の実験に生かす仕組みづくりを進めています。
実験装置とデータ管理をつなぐ、マテリアルズインフォマティクスの取り組みです。ここでは、納入済みのシステムで自動化した工程と、今後の開発方針を紹介します。
燃料電池用触媒の材料開発では、調合や混合、塗工、乾燥などの条件を変えながら、性能を評価する実験を繰り返します。堀場製作所は、複数の装置で試料の設置や測定を行い、装置ごとに異なる操作やデータ管理に対応することが、時間と手間につながっていると説明しています。
実験の効率化を検討するときは、測定時間だけでなく、装置間の試料移動や測定前後の作業、データの受け渡しにも目を向ける必要があります。どの工程で作業が滞っているかを整理することが、自動化の対象を決める出発点になります。
堀場製作所は2026年3月、山梨大学の水素・燃料電池ナノ材料研究センターへ、実験プロセスを自動化するシステムを納入しました。
独自のデータマネジメントシステム「STARS Enterprise」に、試料搬送機構、粒子径分布測定装置、自動焼成装置などを連携させています。公式発表で納入済みと確認できるのは、試料の搬送から測定、データ管理までを自動化するシステムです。
自社への導入を考える場合も、連携できる装置名に加え、試料を扱う手順や測定条件、データの保存方法まで確認すると、必要な対応範囲を整理しやすくなります。
堀場製作所は今後、連携する装置やソフトウェアの範囲を広げる方針です。他社製品を含む分析・計測装置の統合制御や、AIを使って取得データから次の実験条件を自動探索する機能の拡充を目指しています。
そのため、山梨大学に納入したシステムの自動化範囲と、今後目指す自律的な条件探索は、分けて捉える必要があります。今回の発表から、AIが条件を決定する自律実験の全体が実装済みとは判断できません。
検討時には、「どの作業を自動化したいか」と「取得データから何を判断したいか」を整理しましょう。実験条件と測定結果を対応付けられるか、次の条件を決めるための評価指標が明確かを確かめると、設備とデータ活用の両面から検討できます。
他の取り組みを参考にする際も、装置の導入、データ管理、予測・探索、実験による検証のうち、どこまで実施されているかを確認すると、自社との違いを把握しやすくなります。
参照元:堀場製作所 https://www.horiba.com/jpn/company/news/detail/news/8/2026/20260827-system/
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